実は、コーヒー粉を正しく保存できていない人は少なくありません。
コーヒー粉は豆のものと比べて表面積が広く、味や香りが飛ぶのが早いとされています。
容器に移すだけでは十分ではなく、コーヒー粉を良質に保存するためには温度にも気を配るべきです。
そこで今回は、コーヒー粉の保存方法について解説していきます。
風味が損なわれにくい保存をして、美味しいコーヒーライフを送りましょう。
コーヒー粉の保存方法は?
なるべく真空状態にして冷蔵・冷凍保存しましょう。
コーヒー粉は表面積が広く、空気に触れるとあっという間に酸化して味も香りも飛んでしまうからです。
また、光による酸化も起きますので、常温で保存する場合は冷暗所で保存しましょう。
ちなみに、エスプレッソを飲んだことはありますか?
エスプレッソとは、細かく挽いたコーヒー粉に圧力をかけて抽出する、苦くて濃厚なコーヒーです。
大体どこのお店もエスプレッソを作るときは直前に豆が挽かれています。
なぜかというと、酸化してしまった豆でエスプレッソを抽出しようとすると、粘度のついたとろっとしたエスプレッソにならないからです。
当然、美味しいカプチーノも作れません。
コーヒーの酸化はそういったところにも影響を及ぼしています。
仮に女の子が「冷蔵庫の中にあるもので何か作ってあげる!」って言われてもコーヒー豆しかない
瓶の中コーヒー豆 コーヒー粉
パックの中 コーヒー豆
タッパーの中 コーヒー豆 pic.twitter.com/7Y1T34z9gK— 納豆菌 (@nattoukinn) April 14, 2018
美味しいコーヒーを飲むため、コーヒー好きの方なら容器に入れて冷蔵庫で保存していることは珍しくありません。
一番良いのは豆のまま保存すること
とはいえ、一番良いのは豆の状態のまま保存すること。
そして、冷蔵・冷凍保存するのはベストですが、1週間~2週間以内に飲みきれれば、常温保存でも問題はありません。
わざわざ自分で豆を挽かなければいけませんが、コーヒー粉よりも表面積が狭く、味も香りも良い状態で保てます。
より美味しいコーヒーを飲みたい方はぜひ、豆の状態のものを購入してみてください。
コーヒー粉の保存に適した容器4選
ここからは、コーヒー粉の保存に適した以下の4種類の容器を紹介します。
- ガラス瓶
- タッパー
- ジップロック
- コーヒーキャニスター
それぞれの特徴を詳しく説明するので、順番に確認していきましょう。
コーヒーキャニスター
コーヒーキャニスターとは、コーヒーを保存するための容器です。
ガラス、金属、ホーローなど様々な素材が使われています。
デザインもおしゃれでかわいいものが多く、キッチンの片隅に置いてもおかしくありません。
100均や無印良品などでさまざまなコーヒーキャニスターがありますが、おすすめはアルミの素材で、茶筒のような形をしたものです。
今日からしばらくモーニングコーヒーはブラジル。
すっきりあっさりで飲みやすい。
ネットで見つけたコーヒーキャニスターもデビュー。
カッコいいけど大事なのはきちんと保存できるか。
Moys Garden pic.twitter.com/hSeRbx45I0— moys (@moys2019) November 29, 2019
金属製なので光による酸化も防げて取り扱いも簡単なので、ぜひ利用してみてください。
ジップロック
ジップロックもコーヒー粉を保存するのに適しています。
空気をなるべく抜いてから密閉できるのが特徴です。
他のものと比べると、より空気と触れるのを防げます。
ただし、コーヒー粉をジップロックから出すときに、少し扱いづらいかもしれません。
ガラス瓶
デザイン的にもおしゃれなガラス瓶は、コーヒー粉を保存するのに適しています。
ただし、ガラス瓶は外部から光を遮断できないので、光による酸化が防げません。
ガラス瓶を使う際には、冷暗所で保存しましょう。
タッパー
パッキン付きのものならばタッパーはコーヒー粉を保存するのに適しています。
ただし、パッキンが付いていないと、空気が中に入りこんでしまうので気をつけなければなりません。
また、口が広い平らなタッパーは、コーヒー粉をこぼさないように注意しましょう。
コーヒー粉の保存に適した温度は?冷蔵・冷凍保存が最適!
コーヒー粉を保存する際はなるべく低い温度が好ましいです。
なので、冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。
注意点は、しっかりと容器で密閉することと、取り出すときに温度差が生じてコーヒー粉が水滴で濡れてしまわないように、使い終わったコーヒー粉は素早くしまうこと。
また、冷凍する際には小分けして保存することをおすすめします。
常温保存する場合は冷暗所へ
常温保存する際は冷暗所で保存しましょう。
前途しましたが、コーヒーは光によって酸化するので、直射日光は必ず避けてください。
保存していたコーヒー粉が湿気で固まったときの対処法
容器のふたが閉まってない、水滴が付いていた、などの理由でコーヒー粉が固まってしまうことがあります。
2つの方法で、固まってしまったコーヒー粉をさらさらに復活させることが可能です。
- 電子レンジを使う
- パスタやマカロニなどの乾麺に水分を吸わせる
困ったときはこちらの方法を試してみてください。
電子レンジを使う
一番手っ取り早いやり方が、電子レンジを使うことです。
500wくらいで、様子を見ながら10秒ずつ温めてみてください。
電子レンジは、電磁波で物体の中にある水分を擦り合わせて熱を発生させているので、固まったコーヒーが含んだ水分もすぐに蒸発してくれます。
ただし、やりすぎるとコーヒー粉が焦げてしまうので、注意してください。
パスタやマカロニなどの乾麺に水分を吸わせる
パスタやマカロニなどの乾麺を一緒に入れることで、コーヒー粉が含んでしまった水分を吸ってくれます。
電子レンジよりも時間がかかりますが、この方法でもサラサラの状態に復活させることができるでしょう。
コーヒー粉の保存期間は?賞味期限切れでも飲んで平気?
コーヒー粉の保存期限は、未開封のものであれば1年くらい保存できます。
ただし、保存状況によってはかなり劣化している場合があるので、様子を見て飲用しましょう。
開封後のもので、常温・冷蔵保存してあるものは1週間~10日間くらいを目安にしてください。
冷凍保存してあるものは、1か月くらいは保存できます。
また、一般的には賞味期限が切れたばかりのコーヒーならば飲んでも問題ありません。
賞味期限とは、未開封で美味しく飲める期限のことなので、期限が過ぎたらすぐ飲めなくなるというわけではありません。
ですが、開封してあり、1~2か月期限が切れたものは風味も落ちているので気をつけましょう。
コーヒーの賞味期限については「コーヒーの賞味期限はどれくらい?適切な保存方法も紹介!」も参考にしてみてください。
賞味期限が切れてしまったコーヒー粉の活用法
飲みきれなかった期限切れのコーヒー粉は、さまざまなことに活用することができます。
卓球見ながら 古いコーヒー粉をひたすら詰めてた。明日雨降らないから天日干しして湿気取りと脱臭剤と虫除けに pic.twitter.com/6m3Nhuslfi
— タンブラー (@happy35min_day) August 16, 2016
せっかく買ったコーヒーは最後まで有効活用できないか考えるべきです。
期限切れのコーヒー粉の活用方法は主に以下の3つです。
- 冷蔵庫の消臭に
- ガーデニングの肥料に
- 野良猫対策に
それぞれの効果を詳しく説明するので、順番に確認していきましょう。
冷蔵庫の消臭に
コーヒー粉には、活性炭の約5倍の消臭効果があることが証明されています。
やり方は、網目の細かい布の袋の中にコーヒー粉を入れて、冷蔵庫の中に放置するだけです。
抽出し終わったコーヒー粉を使う場合は、カビが生える原因となるのでしっかりと乾燥させてから使いましょう。
また、冷蔵庫以外にも、トイレ、キッチン、げた箱など、匂いが気になるところに置くだけで消臭効果が期待できるので、ぜひ試してみてください。
ガーデニングの肥料に
種をまかずに土壌を成長させる休閑時に、土壌にコーヒー粉を混ぜることによって微生物がコーヒー粉を分解し、地力を向上させます。
これは、2013年5月に日本作物学会講演会で発表された「コーヒー抽出残渣の施用による植物の生育、土壌改良の評価について報告」で確認されました。
しかし、作物を植えているときは、作物の種類によっては抑制されてしまうこともあります。
なのでガーデニングの肥料にするなら種を植える前に試すのが良いでしょう。
野良猫対策に
コーヒー粉には猫除けの効果があります。
コップなどに入れて、猫の通り道や、糞・尿被害にあった場所に置いておくと効果的です。
雨が降ると匂いが流れてしまうので、できれば雨の当たらないところにおいてください。
まとめ
コーヒー粉はなるべく早く飲み切ってしまうのが良いですが、飲みきれない場合は容器で密閉し、冷蔵庫や冷凍庫を活用しましょう。
時間に余裕がある方は、粉ではなく豆で購入してみると、より美味しいコーヒーが楽しめます。
また、使い終わった粉や期限切れの粉は冷蔵庫の消臭やガーデニングなどに利用できるので、捨てずに活用してください。