「自分でビールって作れないのかな?」と思ったことはないでしょうか。
自家製のビールは、材料を揃えるのが大変だったり労力がかかったりと大変そうというイメージがある人も多いはず。
しかし、ビールを作るための道具や材料を揃えることができれば自家製のビールを作ることは難しくないです。
そこで、ここではビールの作り方や作る際の注意点について紹介します。
自家製のビール作りに興味がある人は、注意点まで押さえてこだわった手作りビールを楽しんでみましょう。
ビールを自分で作っても大丈夫?
自分で勝手にビールを作っても大丈夫なのか不安に思っている人もいるでしょう。
実は、酒税法ではお酒を作るには製造免許が必要と定められています。
そのため、「私は製造免許を持っていないからビールを作ることはできないのか…」と思った人もいるのではないでしょうか。
お酒の製造免許を持っていない人でも安心してください。
酒税法では、「お酒」とはアルコール度数が1%以上のものと定められています。
つまり、アルコール度数が1%未満であれば製造免許を持っていなくても自分でビールを作ることが可能なのです。
そのため、自家製のビールを作るときはアルコール度数が1%を超えないように気をつけましょう。
市販されている手作りのビールキットを使うことで、アルコール度数を1%未満で自家製のビールを簡単に作ることができます。
市販のビールと必要なものや方法は同じ!
市販のビールが作られるときと自家製で作るときの必要なものや工程は、ほとんど同じです。
自分でビールを作ってみたいと思っている人は、まずは販売されているビールが作られる方法を知っておきましょう。
市販の製造工程を知れば、自家製のビールを作る流れもわかるからです。
まず、ビールの原料は以下の7つです。
- 麦芽
- ホップ
- 水
- 米
- コーン
- スターチ
- 糖質
ビールの原料は麦であることを知っている人は多いでしょう。
麦のままだと発酵できないので、発芽した麦である麦芽を使うことになります。
また、ビールの独特な香り付けをするためにホップという植物も使われています。
ホップはビールに香りや苦味を加えているだけではなく、腐敗を防いで澄んだ状態にする効果もありますよ。
また、ビールには水が多く使われているのもポイント。
そのため、ビールメーカーでは水にこだわっているところが多いでしょう。
また、米やコーン・スターチでビールの味を調節しています。
コーン・スターチとは、トウモロコシから作られたデンプンのことです。
他にも、アルコール度数を上げるために一部のビールには糖質を加えています。
では、ビールが作られる流れについて見ていきましょう。
市販のビールが作られる工程
ビールは以下のような工程で作られています。
- ビールの原料を選ぶ
- 麦芽を粉砕して仕込みをする
- 発酵させる
- 熟成させてろ過させる
まずはビールの原料を選びます。
原料はビールの味を決めるポイントとなるので、それぞれのビールメーカーがこだわって選んでいますよ。
ビールメーカーによって使っている水や麦の種類に違いがあります。
原料が準備できたら、麦芽を粉砕して米やコーンなどの原料を混ぜる作業です。
仕込みをして麦芽が糖化したら酵母を加えて発酵が始まります。
発酵させてから時間が経ってないビールは香りや味が定着していません。
そこで、さらに熟成させることでビールが完成します。
麦の状態からビールが完成するまでにかかる期間は1ヶ月程度です。
自家製ビールの作り方
ビールを作るために必要な材料や道具を揃えたら、自分でも自家製ビールを作ることが可能です。
ぜひ一度、試してみてください。
自分で全て揃えるのは大変なので、手作りビールを作るための市販キットを使うのが便利です。
初めて自家製のビールを作る人は、手作りビールキットを使って手軽に始めましょう。
また、手作りのビールが完成するまでの期間は最低でも1ヶ月程度必要です。
例えば、夏の暑い時期になってからビールを作り始めても完成するときには秋の涼しい季節になっているかもしれません。
夏に合わせて手作りビールを完成させたいと思っている場合は、早めに作り始めることがおすすめです。
ここでは、ビールの作り方についてもう少し詳しく紹介します。
自宅でビールを作るために必要なもの
自家製のビールを作るために必要なものは以下です。
- 手作りビールキット
- 除菌スプレー
- 鍋
- お玉
- 計量カップ
- 温度計
- 水
- ボトル
自家製ビールを作るときは、手作りビールキットを使うと簡単にビールが作れます。
手作りビールキットはビールの素やビールを発酵させる器具などが揃っているものです。
また、ビールを作るときは水道水を使っても良いですが、水にこだわってミネラルウォーターでビールを作ることでより美味しくなるでしょう。
自家製ビールを作るときに使う鍋やビールを入れるボトルなどを消毒するための除菌スプレーも必要です。
そして、ビールを作るときは大きめの鍋を使います。
4L程度の容量がある鍋を用意するか、鍋を2つ用意しておくと作りやすいです。
自家製ビールを作る手順
手作りビールを作る際は以下のような手順で作ります。
- 器具を消毒して仕込みをする
- イーストを加えて発酵させる
- ボトルに入れて二次発酵させる
ビールの作り方は、ポイントを押さえたら簡単に作ることができます。
それぞれ見ていきましょう。
手順1.器具を消毒して仕込みをする
まずは、ビールを作るときに使う器具を消毒します。
雑菌があるとビールを発酵させるときに腐敗してしまうので、消毒は念入りに行いましょう。
器具の消毒をしたら、次にビールの仕込みをしていきます。
鍋に水を2L程度入れて沸かします。
お湯が沸いたら火を止めましょう。
そして、鍋にビールの素を加えます。
ビールの素は手作りビールキットと一緒に含まれていることが多いです。
鍋のお湯にビールの素を溶かすときは、ビールのもとはドロドロとしているのでしっかりと溶かすことがポイントです。
ビールの素が溶けたら、手作りビールキットに含まれているタンクに注ぎます。
そして、タンクに目安の量が書かれているので決められた量まで水を追加してください。
発酵が進むように温度を25度前後まで冷まします。
手順2.イーストを加えて発酵させる
ビールの仕込みが終わったら、タンクにイーストを入れて発酵させます。
15度〜25度前後で活発に発酵するので、適した温度に保つようにしましょう。
温度管理を間違ってしまうとうまく発酵できないので注意が必要です。
例えば、冬の寒い時期であれば電気カーペットの上にタンクを置いたり布団をかけて温度を保つようにすると良いでしょう。
発酵に必要な期間は2週間ほどです。
気温が低い時期に手作りビールを作りたいと思っている人は、発酵するときにぬるま湯を入れたコップにイーストを入れて予備発酵をしておくことがおすすめです。
手作りビールキットの専用タンクを使わなくてもビールを発酵することは可能ですが、最初は専用のタンクを使う方が簡単に発酵できます。
手順3.ボトルに入れて二次発酵させる
発酵が終わったらボトルに入れます。
空のビール瓶を用意しておくと雰囲気があって良いでしょう。
また、ペットボトルに入れても大丈夫です。
いずれにしても、事前にビールを入れるボトルをしっかりと消毒しておくことが大切。
一度発酵させたビールをボトルに入れたら、再び発酵させます。
ボトルに移したら二次発酵させるためにプライミングシュガーを入れてください。
ビールにプライミングシュガーを加えると炭酸ガスが発生します。
そのため、ボトルに入れるときはいっぱいになるまで入れるのではなく少なめに入れるようにしましょう。
二次発酵の期間は2週間程度です。
しかし2週間程度の発酵期間だと、まだビールの味が馴染んでいません。
さらに1ヶ月から3ヶ月ほど寝かせることで、よりまろやかな味になります。
ビール瓶で二次発酵させる際には、ビール瓶だと発酵の目安がわかりにくいことに注意です。
ペットボトルを使って二次発酵をさせるときは、ビールを入れて発酵が進むとペットボトルが固くなります。
押しつぶせなくなるまでペットボトルが固くなると発酵したという目安になるのです。
そのため、ビール瓶などペットボトル以外の入れ物に入れた場合でも、1つはペットボトルに入れておくことで発酵具合がわかりやすくなります。
十分熟成させたら、冷蔵庫で冷やして飲みましょう。
自家製ビールを初めて作る人は、手作りビールキットなどさまざまな道具や材料が必要です。
そのため、最初は道具や材料を揃えると費用が高くなってしまうかもしれません。
しかし、2回目からはビールの素など揃える材料が少なくなるので缶ビールを購入するよりもお得になるでしょう。
ビールの素にも味の違いがあるので、自分の好みのビール作りを楽しむこともできます。
まとめ
自分でビールを作る場合は、アルコール度数を1度未満にする必要があるので注意しましょう。
また、自家製ビールを作るためにはさまざまな材料や道具が必要になります。
そのため、初めてビールを作る人にとっては大変に思うこともあるでしょう。
しかし、時間をかけて自分で作ったビールには愛着が湧き、市販のビールよりも美味しく感じるはずです。
自家製のビール作りを楽しんでみることで、よりビールの美味しさに気づけるかもしれません。