前回は
- 薬膳とは「その人の体質と季節に合った料理」
- 身近にあるお茶に期待できる効能
について、ご紹介いたしました。
https://thedrinktimes.com/tea/orientaltea/
今回は、「冷え症」と「のぼぜ症」の特徴とおすすめ薬膳アレンジ茶をご紹介いたします。
冷えとのぼせの考え方
薬膳の考え方は中医学からきています。
中医学とは、起きている症状だけでなく、その人の体質や季節など総合的な影響から原因を探っていく理論の考え方をベースにしています。
つまり、病気じゃないけれどなんとなく不調があるときでも、中医学だと原因を見つけられるのです。
それでは、以下で「冷え」と「のぼせ」について、中医学からみた考え方をご紹介いたします。
冷え
冷えの原因は、大きく2つに分かれます。
当てはまる体質によって対処法も変わってきますので、ぜひ、どちらに当てはまるか考えてみてくださいね。
①体の熱循環がうまくいっていない
熱を生み出す力がない、もしくは熱を生み出すエネルギーはあるのに循環する力がないことが原因と考えられます。
疲れやすく、食欲にブレがある方が多い特徴です。
②体の水分が多く、熱が追いついていない
熱はあるけど水分量が多く、体を温めきれていない状態が原因と考えられます。
いわゆるむくみがちな方に多い特徴です。
のぼせ
のぼせの原因は、大きく2つに分かれます。
① 水分が足りていない
体内の水分が足りないと、熱がこもりやすくなってしまうと考えられます。
唇や肌の乾燥する方が多い特徴です。
② 熱が多すぎる
体に必要以上の熱を作ってしまい、自力で調整できないことが原因と考えられます。
こちらも唇や肌の乾燥に加え、頭がぼーっとしたり目が充血する方が多い特徴です。
では、体質や原因をご紹介したところで実際どんな薬膳茶が良いのでしょうか。
ここからは、薬膳アレンジティーをご紹介いたします。
冷えでお悩みの方におすすめ薬膳アレンジティー2選
ここで、冷えでお悩みの方にオススメしたい薬膳アレンジティー「ショウガ茶」と「紫蘇茶」の2種類をご紹介いたします。
ショウガ茶
紅茶にショウガをお好みで入れる「ショウガ茶」。
ショウガは温める効能があると聞いたことがあるのでは。
ピリッとした辛みが苦手な方、はミルクを足してまろやかな味も楽しめます。
お湯・・・200cc
茶葉・・・3g
ショウガ・・・すりおろし1g
(ミルク・・・50cc)
紫蘇茶
ほうじ茶に紫蘇を入れた「紫蘇茶」。
どちらも体を温める効果があると言われています。
ほうじ茶の香ばしさと、香り高い紫蘇ですっきりとした味わいが楽しめます。
お湯・・・200cc
茶葉・・・4g
紫蘇葉・・・1/2枚
のぼせでお悩みの方におすすめ薬膳アレンジティー2選
ここで、のぼせでお悩みの方にオススメしたい薬膳アレンジティー「薄荷(ハッカ)茶」と「りんご茶」の2種類をご紹介いたします。
薄荷(ハッカ)茶
薄荷(ハッカ)はミントのことで、清涼感のある味になります。
緑茶に入れると、相乗効果により体の余分な熱を発散させてくれる効果が期待できます。
爽やかな後味が楽しめますよ。
お湯・・・200g
茶葉・・・3g
薄荷・・・5枚
りんご茶
りんごは体の水分を増やしてくれると言われています。
緑茶に入れると、体の余分な熱を取りながら潤いにも一役買うアレンジティーです。
緑茶のスッキリ感と、りんごのフルーティーさが楽しめますよ。
お湯・・・200cc
茶葉・・・3g
りんご・・・2mmスライス2枚
以上、さまざまな薬膳アレンジティーをご紹介させていただきました。
ちなみに、ハーブティーに関心がある人には、サントリーグループのハーブ専門店をオススメします。
まとめ
今回は冷え症・のぼせ症にフォーカスして薬膳アレンジティーをご紹介しました。
「今日のお茶何にしよう?」と思うと同時に、「私の今日の体調、気分はどうだろう?」
と自分に意識がいくきっかけにもなります。
ぜひ、自分の体質を知り「自分に合った」お茶で心も体も労ってあげてくださいね。
![仁香](https://thedrinktimes.com/wp-content/uploads/2021/03/プロフ画像.png)
メディア関係に携わるも、お茶が好きで転職。紅茶・中国茶・漢方茶の専門店にそれぞれ勤務ののち、「お茶を飲む時間」に魅了されお茶会やセミナーを開くまでに。
オリジナルブレンドの販売や、飲食店のドリンクメニュー監修を手がけています。
「Attention me!」(自分を知り・生き・思いやる)をモットーに、東洋思想に想いを馳せながらお茶を飲んでいます。
薬膳のほか、色彩心理や占いに通じるWebの人。