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珈琲の漢字の由来は?珈琲店とカフェや喫茶店との違いまで徹底解説!

2019 12/03
珈琲の漢字の由来は?珈琲店とカフェや喫茶店との違いまで徹底解説!

「珈琲」の読み方や由来をお調べですね。

コーヒー好きなら、漢字の由来を知っておけば友人たちと盛り上がること間違いなしです。

「漢字の珈琲の由来は?」
「いつから珈琲と書くようになったの?」
「珈琲店はカフェや喫茶店とは違う?」

今回はそんな疑問にお答えすべく、「珈琲」の謎に迫っていきたいと思います。

珈琲の由来を知って、今まで以上にコーヒーを楽しみましょう。

目次

「珈琲」という漢字の由来は?いつどうやって始まった?

珈琲という漢字は常用漢字ではありません。

しかし、コーヒーと自然と読める人も多いはずです。

それほど珈琲は、いまや日本人の生活に溶け込んでいます。

ではそもそもコーヒーはいつどうやって日本で飲まれるようになったのでしょうか。

珈琲の由来を紐解くために、まず日本のコーヒーの歴史から見ていきましょう。

日本のコーヒーの始まりとは?

エチオピア発祥といわれるコーヒーが、アラビアやヨーロッパを経て日本に伝わったのは、史実上、江戸時代(18世紀末)だと伝えられています。

江戸時代の日本は鎖国まっただ中だったわけですが、唯一交易を許されたヨーロッパの国、オランダの商人が長崎出島にコーヒーを持ち込んだのが始まりです。

そのオランダ商人たちから出島を出入りしていた蘭学者、通訳、役人などの日本人に、コーヒーは知られていきました。

しかし、江戸時代末期に出島にやってきたドイツ人医師シーボルトが「日本人はコーヒーをあまり飲まない」と記しているように、コーヒーが伝わった江戸時代には、コーヒーは全く人気にならなかったのです。

文明開化の明治時代になって西洋文化が受け入れられていくとともに、コーヒーも少しずつ国内に広がっていきました。

この江戸時代末期のコーヒーがなかなか普及しなかった時代に、コーヒーを日本全国に広めるべく生み出されたのが「珈琲」という漢字です。

「珈琲」の由来は美的センス抜群だった!

オランダ語でコーヒーは「Koffie(コーフィー)」といわれます。

日本人に普及するために当時、さまざまな漢字の当て字が考案されました。

オランダ語の音を漢字で表現した「可否」「架非」「加非」「哥非乙」や、コーヒーの意味を示した「黒炒豆」などが作られましたが、どれも全く浸透せず。

そんな中、幕末の津山藩で医師でもあった蘭学者、宇田川榕菴により「珈琲」という漢字が生み出されたのです。

音としては「加非」と同じですが、たまへんのついた「珈琲」は漢字の意味が異なります。

  • 珈:訓読み=かみかざり
      意味=髪飾り、花かんざし、玉を垂れ下げたかんざし
  • 琲:訓読み=つらぬく
      意味=かんざしの玉をつなぐ紐、玉飾り

つまり「珈琲」は、当時の女性が髪を彩るのに使っていた「玉飾りが連なったかんざし」という意味です。

「かんざしがなぜコーヒー?」と、疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

飲み物のコーヒーとかけ離れた存在のように思える花かんざし、この2つがつながる理由は、コーヒーが飲み物になる前の状態、コーヒーチェリーなんです。

コーヒーはコーヒーノキに実ったコーヒーチェリーから作られます。

一本の細い枝の周りに、小さくかわいいコーヒーチェリーがたわわに実った様子。

これが当時の女性の花かんざしにそっくりだったのです。

宇田川榕菴は、コーヒーチェリーの見た目が花かんざしによく似ていることから、コーヒーに「珈琲」という漢字をあてがい、造語を作りだしました。

音だけでなく、美的な感性を盛り込んでコーヒーを表現したことで、単なる当て字ではなく当時の日本人になじみ深い、それでいて風情ある高級嗜好品として、珈琲は全国に広がっていくことになりました。

「珈琲」という漢字の生みの親、宇田川榕菴ってどんな人?

絵画的な趣たっぷりに「珈琲」を生み出した宇田川榕菴は、どのような人物だったのでしょうか。

宇田川榕菴は、寛政10年(1798)に大垣藩の江戸詰め藩医であった江沢養樹の長男として生まれました。

そして14歳のとき、父親養樹の師匠であり、かつ、江戸蘭学界のリーダー的存在であった宇田川玄真に才能を見込まれて、蘭学の名門、宇田川家の養子になりました。

榕菴は厳格な養父、玄真の教えを受けて、若くして漢方医学や博物学など基礎学問を習得。

17歳の年、文化11年(1814)には玄真に伴って、将軍に拝謁しに江戸へ来ていたオランダ商館の館長と面談する機会を得るほどでした。

そこで榕菴は大きな刺激を受けて、オランダ語の習得を志すことになったといわれています。

オランダ語の化学や植物学の書物を翻訳する中で、宇田川榕菴は造語の才能をメキメキと発揮。

現在でも使われている下記のような用語を作り出していきました。

  • 元素名:酸素、炭素、窒素、水素
  • 化学用語:元素、酸化、金属、温度、沸騰

そしてオランダ商館長との面談は榕菴に、オランダ語との出会いだけでなく、コーヒーとの出会いももたらします。

面談から2年後、19歳の時に榕菴は「哥非乙説」というコーヒーに関する論文を執筆

さらに玄真と榕菴2人で翻訳に携わった「家庭百科事典」の訳本「厚生新編」の中で、コーヒーの木の形状や風味などを書き加えていたことから、コーヒーを実際に口にし、詳しく調べていたことが分かっています。

このように、榕菴の翻訳における造語の優れた才能と、コーヒーに関する深い知識が相まって、後に「珈琲」というおしゃれで風情ある当て字が生み出されたのです。

珈琲店・喫茶店・カフェの違いや由来って?

「珈琲」という漢字の由来や誕生秘話をご紹介しました。

ここでふと珈琲を飲む場所を考えてみると、珈琲店というお店や、喫茶店、カフェが思い浮かびませんか?

それぞれのお店の名称には、何か定義や由来があるのか確認しておきましょう。

営業許可が異なる!喫茶店とカフェ

実は喫茶店とカフェには、明確な違いがあります。

それは食品衛生法施行令第35条」による営業許可の種類です。

喫茶店は「喫茶店許可」、カフェは「飲食店許可」となっています。

  • 喫茶店=喫茶店許可(アルコール以外の飲物や茶菓の提供が可能)
  • カフェ=飲食店許可(アルコール提供も調理も可能)

つまり、喫茶店でお酒は出せず、調理もNGで、トーストなど既製品を温めるぐらいしかできないということです。

ちなみにこの違いは、法律上の営業形態に対する許可の違いとなっています。

店名に規制はありません。

そのため「喫茶店」と名乗っていても食事をお店で調理している場合、飲食店許可を得て営業している、法的にはカフェ扱いのお店です。

珈琲店は公的定義ではなく、店主の想い!

喫茶店とカフェには、法律上の営業許可ではっきり区別がありました。

珈琲店はというと、法律上は「喫茶店営業」と「飲食店営業」どちらの許可を取っているのかによって、喫茶店かカフェかいずれかに分類されます。

つまり法律上、珈琲店は存在しないのです。

それでも喫茶店でもカフェでもなく、珈琲店を名乗る理由。

それは、他でもない珈琲店店主の想いやこだわりです。

明確な定義はありませんが、珈琲店ではコーヒーメニューが半分以上を占め、コーヒーを楽しんでもらうことに特化したお店づくりがされています。

まとめ

珈琲という漢字の由来と、珈琲にまつわる話をお届けしました。

音だけでなく、日本人の持つ美的感性がもとになって生まれた珈琲という漢字

他に様々な当て字が考案されながら「珈琲」だけが浸透していったのも、コーヒーを絵画的に想起させ、風情ある高級嗜好品を表す漢字として絶妙にマッチしたためでしょう。

コーヒーが日本人にも深く刺さり、高級嗜好品として今日まで愛され続けるようになった一因かもしれません。

コーヒーを飲むとき、漢字の由来を思い出してみれば、より楽しく飲むことができるはずです。

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